公淑(こうしゅく)

宋江の旅に関わった人物。実直な気性を持ち、梁山泊の周辺で独自の役割を果たした。

第4巻「道蛇の章」

第4章 天寿の星

掲陽鎮の李俊の屋敷に身を寄せるが、増水した長江で夫と子を亡くした衝撃から心を病んでいる。庭の隅に子の遺品を埋めて弔っており、宋江の勧めで子の象徴となる欅の苗木を武松らと共に植える。欅が根付くにつれて少しずつ落ち着きを取り戻し、宋江が旅立つ際にはその言葉をじっと聞き届け、狂気の中に安らぎの兆しを見せる。

第5章 天殺の星

宋江が去った後も、李俊と共に欅の幼木を眺めて過ごし、以前の温かくやさしげな印象を蘇らせていることが語られる。

第5巻「玄武の章」

第1章 地進の星

江州の戦が終わった後の宴席において、李俊の一党が二竜山へ移動する際、同行させるべき女性として名前が挙げられる。

第6巻「烈火の章」

第2章 地文の星

李俊に伴われ南方の地から二竜山へ移住する。かつて夫と子を水難で亡くした衝撃で心を病んでいたが、林冲に打ち据えられる楊令を救おうとして身を挺して割り込み、少年の母代わりとなることを志願する。

第4章 天猛の星

二竜山で楊令の修行を見守り、少年の稽古相手を務める郭盛にも温かな眼差しを向ける。秦明に対し、楊令がただ強くなるだけでなく人の死を悲しみ喜びを知る人間に育ってほしいという願いを語り、女ならではの慈しみで少年を支える覚悟を示す。

第8巻「青龍の章」

第2章 地異の星

二竜山にある自らの家で、高熱にうなされる楊令を献身的に看病する。見舞いに訪れた秦明に対し、母になれぬと言った過去を乗り越え、楊令を必ず治すという強い意志を伝える。

第3章 天富の星

戦時下においても楊令のそばを離れず、水だけで過ごす断食の願掛けをしてその回復を祈り続ける。秦明から贈られた鄭天寿の遺志を楊令とともに受け止め、彼をひとりの男として育てる覚悟を固める。

第9巻「嵐翠の章」

第3章 地微の星

二竜山で楊令の世話をしており、彼の母代わりのような深い慈しみを持って接している。花栄から秦明に対し、かつて夫と子を失った過去を持つ彼女の人生を支えるためにも、彼女を妻に娶るべきだという提案がなされる。

第4章 地走の星

楊令を子午山へ送るという秦明の決定を聞き、深い悲しみに暮れながらも、それが少年の自立と成長に必要であることを受け入れる。楊令を見送った後、秦明から不器用ながらも真摯な求婚を受け、自らの資格を悩みつつも二日の猶予を求めて熟考する。

第5章 地暗の星

秦明と正式に結婚し、二竜山で身綺麗になった夫とともに仲睦まじく暮らしている様子が宋江らの口から語られる。子午山から戻った鮑旭らに対し、離れた息子のような楊令の消息を熱心に尋ねるなど、変わらぬ愛情を抱き続けている。

第11巻「天地の章」

第1章 地然の星

二竜山の本営で秦明の帰りを待ち手料理を振る舞って夫の心身を和ませる。自身の体に懐妊の兆候があることを秦明に告げ、新しい命の誕生を夫婦で静かに喜び合う。