晁蓋(ちょうがい)

東渓村の保正出身で梁山泊初期の旗頭。豪快で義侠心に富み、民衆への視点を忘れない大らかな器量を持つ。宋江とは異なる草の根の英雄であり、その存在が梁山泊に大義の根を与えた。

第1巻「曙光の章」

第4章 天雄の星

鄆城県東渓村の保正であり、宋江からその人物を高く評価されている。民衆の蜂起による政府打倒を熱烈に提唱した。宋江と共に、戦略的拠点となる梁山湖を奪取する計画を練り始めた。

第5章 地暴の星

京兆府にて魯智深や武松と会談した。圧倒的な英雄の気場を放ち、焦る武松を力強い言葉で励ました。変革の時が着実に近づいていることを予感させる存在感を示した。

第7章 地囚の星

五十騎の精鋭を率いて州の輸送隊を襲撃し、世情を大きく混乱させた。後に宋江と再会し、運動の旗印となる「替天行道」の表題を決定した。実力行使によって新秩序への道を切り開き始めた。

第2巻「替天の章」

第4章 天間の星

百名の精鋭を率いて渭州へ長駆し、公孫勝の救出作戦を指揮する。少華山の史進の並外れた武勇に感銘を受け、彼に「闘うことの意味」を語りかける。

第5章 地耗の星

公孫勝が組織した「致死軍」の演習を視察し、その隠密性と威力に驚愕する。

第6章 天異の星

黄泥岡にて呉用らと共に生辰綱を奪い、官軍の追跡をかわして山中の小屋で決起の時を待つ。

第8章 地魔の星

奪った財物と共に梁山泊へ入り、王倫が処断された後の新たな頭領となる。広場に「替天行道」の旗を掲げ、同志たちと共に新たな戦いへの第一歩を踏み出す。

第3巻「輪舞の章」

第1章 地稽の星

梁山泊の新たな頭領となり、「替天行道」の旗を掲げて組織の基盤を固める。

第3章 天機の星

聚義庁で呉用と組織運営について語り合い、リーダーとしての重圧と孤独を分かち合う。組織の序列を定めて国のように整備し、来るべき官軍との決戦に向けた覚悟を固める。

第4巻「道蛇の章」

第3章 地孤の星

梁山泊の頭領として軍の調練を指揮しつつ、宋江のために自ら鍛冶場で剣を打ち、十日間かけて「生きろ」と語りかけてくる名剣を仕上げる。呉用から青蓮寺の不気味な動きや魯智深の安否不明について報告を受け、同志を救うために致死軍に出動準備を命じるなど、組織の結束を固める。

第6巻「烈火の章」

第1章 地闊の星

梁山泊の頭領として、秦明や花栄の入山を聚義庁で歓迎し、盛大な宴を開く。

第4章 天猛の星

清風山を含めた三山の防衛体制を整え、秦明に二竜山の指揮を任せて官軍の大軍を迎え撃つ。

第5章 地劣の星

梁山泊で阮小五と共に巨大な鰱魚を釣り上げ、宋江との友情を確かめながら英気を養う。

第7巻「烈火の章」

第2章 地理の星

梁山泊の頭領として、通信を遮断し包囲網を狭める官軍の新たな動きを警戒し、各地の将領へ指示を出す。

第3章 地周の星

宋江のために自ら気迫を込めて特別な剣を鍛え上げ、梁山泊で待つ宋江への贈り物とする。少華山の撤退戦では、自ら本隊二千五百を率いて北京大名府軍を牽制し、同志たちの救出にあたる。重傷を負って辿り着いた阮小五の最期を看取り、その志を自身の心に刻んで戦い抜く決意を新たにする。

第5章 地賊の星

祝家荘における官軍の「荘軍」戦術の脅威に対し、梁山泊全体の防衛と出撃態勢を統括する総指揮官として全軍を鼓舞する。入山した宋江と並んで名札を掲げ、志を同じくする同志たちとともに宋という国そのものと対峙する覚悟を宣言する。

第8巻「青龍の章」

第3章 天富の星

祝家荘戦において、梁山泊の留守部隊千五百名と林冲・史進の部隊を指揮する。宿元景の騎馬隊を撃退する作戦を後方から支え、戦況を冷静に把握する。勝利を収めつつも、戦死した童威を悼み、総力戦の厳しさを噛みしめる。

第4章 地悪の星

二竜山や双頭山が官軍に包囲される中、林冲らと連携して官軍の動きを封じる。梁山泊全体の要として、各戦線の情報を戴宗の通信網を通じて受け取り、指示を出す。

第5章 地勇の星

祝家荘の陥落後、整理のために現地に残る呉用らとは別に、次の戦に備えて梁山泊へと戻る。

第9巻「嵐翠の章」

第1章 天空の星

梁山泊の首脳として、南西の要衝に流花寨を築く大規模な防御戦略を決定する。

第2章 地佐の星

瀕死の林冲を収容した陣営へ駆けつけ、手術を見守るとともに、吕方を梁山泊軍に加え、索超を修行へと送り出す。

第3章 地微の星

軍費や兵站の問題に直面しながらも、梁山泊の守りを鉄壁にするための新寨建設を強力に推進する。

第4章 地走の星

禁軍の楊戩が出動すると自ら総大将として出陣し、前線で林冲の旗を掲げて兵の士気を鼓舞する。戦場に単騎で現れた扈三娘の覚悟を認め、彼女を梁山泊の騎馬隊へと迎え入れる決断を下す。

第5章 地暗の星

高唐州での救出任務に自ら主力部隊を率いて参戦し、盧俊義と柴進を無事に救い出すことに成功する。

第10巻「濁流の章」

第3章 天祐の星

寿張で呼延灼軍と二十日に及ぶ膠着状態を続ける。麦秋を待つ呼延灼の武人の矜持を肌で感じながら、戦の「機」を直感で待つ。徐寧の合流で鉤鎌鎗法という新たな希望を得る。

第4章 地英の星

連環馬と凌振の砲撃を受け梁山泊軍が窮地に陥る中、本陣に留まり続ける。武松・李逵・燕青に守られ、林冲の決死の救援で脱出。敗走後は鉤鎌鎗法による反撃を決意し、公孫勝の報告から呼延灼不在の機を突いた雪辱戦を命じる。

第5章 地刑の星

鉤鎌鎗法が連環馬を打ち破り、雪辱戦で李応・張順に指揮を委ねて勝利を収める。呼延灼が首を差し出して部下の助命を乞いに来ると、「志」について対話し梁山泊へ迎え入れる。穆弘・史進との怨恨を超えた結束のもと、呼延灼を本隊総指揮に抜擢する。

第11巻「天地の章」

第1章 地然の星

梁山泊の代表として公孫勝らと語らい、自ら現場で軍を指揮したいという武人的な渇望を滲ませる。

第2章 地全の星

双頭山の危機を救うため自ら精鋭を率いて出陣し、朱仝や史進の埋伏を活かした果敢な用兵で官軍を粉砕する。

第3章 地楽の星

滄州軍との戦いを塩の道の陽動として位置づけ、李応の新型兵器で平原を一日で攻略する。陥落後の城内で内応者と直接対話し史文恭を従者として迎え入れる。

第4章 天地の星

双頭山に留まって官軍を翻弄する遊撃戦を展開し、将兵と焚火を囲んで戦人としての情熱を語り合う。梁山泊帰還前に曾頭市の賊徒を討つべく出陣し制圧するが、帰路に史文恭の放った矢を肩に受け倒れる。

第12巻「天地の章」

第1章 地健の星

曾頭市の帰路に史文恭が放った毒矢により志半ばで命を落とした。梁山湖のほとりに白い弔旗がたなびき、放浪を続けていた索超がその死を知る。梁山泊の草創から組織を率いた初代頭領の死は、組織の行方を大きく変える転換点となった。(#043)